前後 / 3 dimensional space
ここでは写真を”測距儀”として捉え、写真による空間の知覚を目的とする。
遠く離れると遠近感は失われ、遠近感の欠乏は繋がりの喪失である。つまり立体感の獲得はある点とある点の繋がりを証明することとなる。
撮影されたstill lifeは陰影、パースペクティブ、フォーカスによって相対的な距離が写し出されている。これはミクロ視点での点Aと点Bの繋がりの証明といえる。そして枠外を想像して欲しい。撮影者が被写体をみている、周囲には光があり被写体を照らす。その空間は非常に私的であるがこの世界の要素の一つである。ここで重要なのがあなたのいる地点と撮影された地点は広義では同一であること。地点Aと地点B、そして月さえもそれぞれの延長に存在する。